Zappos.comの成功の秘訣に迫る①~企業カルチャー
企業カルチャーで有名な、靴と服に特化したE-commerceを代表するZappos.com。2011年の フォーチュン誌の「もっとも働き甲斐のある会社」6位にランクインし、さらにCEOのTony Hsieh(トニー シェイ)氏のメディア露出により、Zapposの独自の企業カルチャーは1999年に創立されて以来、注目を浴びています。そこで、これから数回にわたり、Zapposの成功の秘訣とその理由についてMeryeselfの視点から分析してみたいと思います。なぜ、企業の成功にカルチャーは不可欠なのでしょうか?
一回目の投稿は、Zapposの全体像を把握するために、Zapposの中心的な哲学について見てみようと思います。
Zapposの核となる経営理念は、「幸せを配達すること」とされています。そして、その理念を達成するためには、まずは会社の社員たちが幸せであることが必要だと、Tony氏は考えています。そして、社員の幸せをつなぎ、促す重要な役割を果たすのが、以下の10の価値観、つまりZapposの定めているカルチャーです。
- “ワオ”を届けよう。
- 変化を推奨しよう。
- 楽しさと“奇妙さ”を創ろう。
- 冒険的に、創造的に、広い心であれ。
- 成長と学びを求めよう。
- 広く誠実な関係をコミュニケーションを通じて築こう。
- ポジティブで家族精神を築こう。
- 少ない量で多くのことをこなそう。
- 情熱的で断固であれ。
- 謙虚であれ。
カルチャーとは、日本語で「文化」と訳されますが、Zapposの掲げる企業文化とは、「これら10の価値観から成る、社員全員に共有された、世代をまたがり受け継がれていく共通理念」のことでしょう。
CEOのTony氏は、この独自のカルチャーこそが、Zappos全体を幸せにし、のちに成功に導いてくれる要素だ、と強調しています。
Tony氏の考え方を単純化すると、
社員の幸せ → 企業の生産性 → 顧客の幸せ → 企業の利益
であり、あくまで顧客の幸せと企業の利益は、結局は社員が幸せでなければ生まれないのだ、と主張しています。
これからの連続投稿で、それぞれの価値観がどのように作られて、どのように実践されていくのかを具体的に紹介していこうと思いますが、今回はZapposの哲学をつかむうえで、Zapposのとびきり「幸せな」オフィスの様子がわかる動画で締めくくりたいと思います。
Tony Hsieh, CEO of Zappos, featured on 20/20 ...
Zapposの企業カルチャーは、いかに自分自身の価値観と企業の価値観のマッチが大事かを示唆していると思います。
続く。
引用元:Delivering Happiness: A Path to Profits, Passion, and Purpose